貨物駅設置がきっかけ
新守山駅
 守山区西部の玄関口が新守山駅である。
 ここに中央線が敷設されてから60年余のあいだ駅はなかったが、貨物駅の設置をきっかけとして昭和39年(1964)に旅客・貨物共に扱う駅として開設された。その後の輸送事情の変化で、現在は旅客のみの駅になっている。




 明治33年(1900)、中央線が名古屋から多治見まで開通した。この時に設置された駅は、名古屋・千種・勝川・高蔵寺・多治見駅であった。
 千種から勝川の間に駅がなかったが、明治44年(1911)に大曽根駅が開業した。守山には幸心に信号所があり庄内川の砂利輸送用の引込線があったものの駅はなく、新駅設置の運動がたびたび行われたが実現しないまま時が過ぎていった。

◇昭和39年(1964)……貨物駅設置がきっかけで開設
 そんななか、昭和33年(1958)に名古屋市の都市計画事業の一環として千種・大曽根の貨物駅移転の話が持ち上がり、守山に貨物駅を設置することになった。
 当時の守山市が旅客駅も併設するよう要望し、紆余曲折があったが旅客と貨物を共に扱う駅として開設する事になり39年(1964)4月に開業した。なお、駅名に「新」が付けられたのは、すでに滋賀県に国鉄の「守山駅」、名鉄瀬戸線に「守山駅」(現:守山自衛隊前駅)が有った事による。

◇平成17年(2005)……貨物取扱 廃止
 貨物駅設置がきっかけで開設された駅なので、駅の西には広大な貨物ヤードが広がる新守山駅だった。
 しかし、鉄道貨物の減少により昭和53年(1978)には小荷物の取り扱いを廃止し、平成11年(1999)には貨物敷地を4,000㎡から1,500㎡に縮小した。不要になった土地はショッピングセンターなどになり、17年(2005)には貨物の取り扱いはなくなった。


昭和40年頃
国土地理院空中写真





 2025/01/17